2016年9月3日<備忘録>
ロードバイク(自転車)で淡路島を一周する「アワイチ」。
前年5月にビワイチ・チャレンジをなんとか成功した俺は、今年はアワイチ・チャレンジと決めていた。
決めたら譲らない俺は、反対や心配をする声もあったが「男は有言実行!」だ(笑)。
1人でだから心配するのも当たり前だ。でも誰もサポートしてくれんやん。1人で行くしかないやん。
ましてや、「ビワイチ」でトラブルにもあっている。
途中の路肩の段差にロードバイクを乗り上げてしまい転倒。30分もの間ふらついて立てなかったのだ。手もグローブをしていたにもかかわらず擦り切れ、頭から倒れたのでヘルメットがなければ大事故だったと思うと、1人でのチャレンジの怖さが蘇る。ヘルメットの大切さを思い知った経験だった。
でも、その「ビワイチ」の経験から、変な自信があった。走り切れると。
そう、「アワイチ」も「ビワイチと同じくらいの距離感(約150km)なのだ。
※北湖ビワイチの場合約160km。南湖を合わせると約200kmと琵琶湖の方が長距離となる。
今更ながらに、琵琶湖と淡路島の形が似ていることに気づく。本当にひっくり返したみたいだ。
1日で完結させるため、早朝6時に家を出る。出発地の岩屋港の駐車場には7時前に到着した。
立体駐車場で、ちょっとロードバイクの移動に不便を感じるが、地理感がないので変更できない(笑)。
車からロードバイクを下ろし、装備をチェックした後駐車場からパチリ。
今回の予定コースは岩屋港を出発し、淡路島を一周予定。モデルコースだ。
この後、とんでもない事態になるとは知らずに…。
出発してしばらくは割と平坦な道路だ。町や公園を通り過ぎていく。
めちゃめちゃいい景色とは言えない。
だが、突然異様なものが見えてくる。
おいおい、大丈夫か?昔の特撮映画に出てくるような…。誰が作ったの?
と、思いながら、レストラン「アメリカ」って時代を感じさせる看板も見ながらひたすら走る。
(※この巨大観音像は2022年7月現在、ほぼ取り壊し状態のため、もう見ることはない。ある意味残念?)
しばらく走ると海沿いに出る。だんだん景色も良くなってきた。
朝日が照りつける。海の透明度も半端ない。綺麗だ!
写真撮影のため、少しだけ小休止。もう少しで洲本だ。
この辺りテンション高めで、走りもいい感じ。超順調にきている。
そして洲本の「大浜海水浴場」に到着。
トライアスロンスタイルできている俺は、早速海に飛び込む。
いや〜。気持ちいいこと!釣り人が数人いる以外、泳いでる人など誰もいない。
サイコーの気分でしばらく海を泳ぐ。そしてベンチでしばしの休息だ。
ここで今回の「アワイチ・チャレンジ」最高潮の気分となり、ハイテンションで再スタートだ!
しばらく走り、「淡路島観光ホテル」前まで来た時、
ん?ちょっと待てよ。
車の鍵はどうした?どこに入れたん?
不安がよぎり、急いで路肩に止めて探すが、ない!
うわ〜、やっても〜た。(⌒-⌒; )
はい、出ました〜。さっきの「大浜海水浴場」まで逆戻り〜!
あそこに忘れたと思い、急いで逆走するも、
いやいや待てよ。
あそこまで戻るのは結構大変。
もう一度しっかり探してみよう。
はははは、しっかりありました。ほんまにビビりや。取り越し苦労もいいとこ。無駄に体力と神経を使ってしまった。
そう、ここからですよ、しばらく走ると峠越え。これがまたキツかった。
ここまで楽勝だと思ってきたが、ダメだった。思わずロードバイクから降りようとして転倒。
後から車が来ていたらと思うと、ヒヤッとした。
このままロードバイクに乗ることができず、押して上がることに。
登りでは絶対降りてはいけないな。次に乗れなくなる。
フラフラでなんとか頂上にきた。
地図ではわずかな距離に見えても、実際疲れた体にはキツイ。
しばし休憩していると、結構なお婆さんがロードバイクで通過していく。
うそやろ…。どんな体力してるんや?
驚きを隠せないまま、再スタートを切る。
ここからはしばらく下りがつづき、快適、爽快!
途中休憩しているグールプロードバイカーを横目に、ドヤ顔で滑るように下っていく。
と、途中でテレビで見た光景が!
そうそう、「探偵ナイトスクープ」で紹介されていたわ!「ナゾのパラダイス」
Googleマップをよく見たら、あるな。ちゃんと表示されている(笑)。
流石に中には寄れないけど、とにかく見れてよかったと思う。
どんどん坂道を下る。と、海が見えてくる。
坂道を下り切ると、左手に海が延々続く海沿いの道路が続く。
どこまでも続くその道に、感動を覚えながら走ると、途中の路肩に一台のバンが。そのバンに先ほど俺を通り越して行ったお婆さんロードバイカーがいるではないか。ここで水などの補給を受けているようだ。若い男性(息子さん)が色々サポートしている。なるほど、こんなふうに途中でサポートが入ると安心だ。なんかカッコよくて羨ましく思う。
「淡路島モンキーセンター」を通り過ぎ、「灘黒岩水仙郷」で一旦休憩。
人がいない。この南端の道路、人がいなさすぎて少し不安になる。たまに通り過ぎていく車とロードバイクを見る程度だ。建物すらほぼ見えない。淡路島の南端部の崖と海が広がるのみ。疲れていなければほぼ平坦な道で爽快だろうが、疲れている上延々と続くから割ときつい。
この辺り、自動販売機などもほとんどない。水分が切れた俺はもう少し先までカラカラの状態で走ることに。
先ほどの「お婆さんロードバイカー」はさすがだ。これを読んでいるかのように直前で補給している。
とにかくここからが写真どころではなかった。しばらく走ってなんとか水分補給はできたが、その先の山越えがキツすぎた。山というより丘なのだと思うが、もうダメだった。精神も肉体もボロボロとなり、しばらく押して歩くことに。情けない。
そして、このまま続くと思われる海岸線の起伏を避けるため、ここまで来てショートカットコースを選択する。「鳴門の渦潮」も諦めることになるが、これはやむをえない選択だった。このショートカットコースでも、途中の緩やかなはずの丘越えで足の膝関節や太ももに激痛が走り、走れない状態になってしまうほど足にダメージがあったのだ。
30分程度歩道で足を休める。なんとか走れるだろうと思うまで回復はできた。
途中、コンビニで水分と休息を十分にとり、再スタートだ。
「慶野松原 海水浴場」の松林を横目に走り、「五色浜」に到着。
ここでたまらず海に飛び込む!海サイコー。海水が気持ちいい。俺は海を泳ぐの大好きだ。
でも、なんで「五色浜」というのか?あんまり「五色」じゃ無いけどなぁ…?
ここからは海沿いの道をしばらく走ると街中を走る感じに。道も広く無いので結構危険だ。
そして、どうしても行きたかった「伊弉諾神宮」になんとか到着。
無事ココまで来れたお礼とお参りをし、水分補給と休憩をしっかりとる。
ここは「古事記・日本書紀の冒頭にその創祀を記す最古の神社」。
「国生み」の由緒ある神社、なのに選挙の看板とは…。
あとはゴールの「岩屋港」まで全力で走るのみ。
海沿いの道を走り、岩屋港が近づく頃には雨が降り出した。雨雲で薄暗くなり始めるのが早い。
トライアスロンスタイルの俺は、全く雨が気にならない。
チャレンジ最後の癒しのシャワーのように雨を浴びながらのゴールとなった。
総行程約10時間のチャレンジが無事終了だ。
駐車場で着替えを済ませ、車である場所に向かう。
そう、温泉と夕食を楽しむためだ。
駐車場は結構いっぱい。混雑している。サイクリストも多い。
そこは丘の上にある「美湯松帆の郷」だ。
夜なので絶景とはいかないが「明石海峡大橋」のライトアップが楽しめた。
楽しそうな人たちを横目に、1人温泉に向かう俺。なんだかなぁ…。
「アワイチ」で疲れ切った体を、温泉でゆっくりと癒し、食べてみたかった淡路島名物「生しらす丼」と「淡路牛バーガー」を食す。
名物で〆ることができて幸せだ〜。
トラブルはあったものの、無事「アワイチ」ができたことに感謝し、帰路に着くのであった。
とにかく、俺みたいな初チャレンジ組は、特に南端部の水分補給と、甘くみてはいけない高低差に注意。
美湯松帆の郷/淡路島北端の明石海峡大橋を望む岩屋温泉・サイクリスト専用駐車場あり
伊弉諾神宮/古事記・日本書紀の冒頭にその創祀を記す最古の神社
俺は「wiggle」でトライアスロンウェア、ゴーグルなどを購入した。海外から発送だがちゃんと届き品質も含めトラブルは皆無だった。俺にとっては日本で購入するよりデザインも価格も良いものが多かった印象なので一度チェックしてもいいかと思う。
wiggle