小さなキャンパー「GON」で行く、ちょい車旅の記録
お悩み

20年もの古いキャンパーに乗るというリアルな現実。「購入から1年半の間に起こったトラブル6選」

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今回は俺たちが1年半前に購入した20年前の車で、15万キロ走行の中古車キャンパー「GON」を購入してから起こったトラブルを書こうと思う。これを見れば、皆さんがもしも中古車キャンパーを購入するとなった時の心構えの参考になるに違いない。

夢を実現するために、予算が少ない中、どうしても欲しくて購入したキャンパー「GON」。当然、キャンパー「GON」のおかげで夢が実現しているのだが、やはり古い中古車だ。予想は若干していたものの、日本車でもあるし、過剰評価していたところもある。ひとめ見て気に入ったからトラブルの可能性より手に入れることを優先、気持ちが高揚していたから仕方がないのだが、やはり乗り続けるにはそれなりの覚悟が必要になってくることがわかった。

ちなみに俺たちの車の仕様は以下の通りだ。

・ベース車:2002年トヨタタウンエースバン
・車体の形態:自家用キャンピング車(8ナンバー登録車)
・乗車定員:6人
・排気量:1.78l
・燃料:ガソリン
・キャンピングカー製作会社:RINEI(リンエイ)※刻印があるので間違いないかと
キャンパーgon

起こったトラブルを順を追って書いていこう。

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トラブル1 / 前輪右側ブレーキの固着。

キャンパーgon 前輪

<購入4ヶ月目>最初に起こったトラブル、これが一番怖かった。

大手キャンピングカー販売店に車を受け取りに行き、嬉しさのあまりドキドキで帰路に着く途中から何だかうっすらと不自然さを感じていたのだが、ブレーキを踏み込んだ時、なんだかアンバランスな効き具合、それと同時にハンドルが左にとられる感覚が、いや実際に少し左に回る感じがあったのだ。「ちゃんと整備をしておきましたから」という担当者の言葉で安心していた俺は、大丈夫だろうと思い込もうとしていた。20代の頃、人生初となる愛車「ローバーミニ メイフェア」を購入した時に、お気に入りの車ながらあらゆるトラブルに直面し、中古車に懲りて新車を乗り継いできたのだが、その時の嫌な感じが思い出されてきて、中古車への不安がよぎる。しばらく走って帰ってくると、右側前輪のホイールが触れないほどの高温。若干変な焦げ臭い匂いも漂ったりもした。そんな症状が出たり出なかったりしていた中、4ヶ月ほど経って長野方面に長距離の車旅をすることになったのだが、その真っ只中の山からの下り道でついに煙を上げて、ブレーキが効かなくなってしまったのだ。なんとか空き地に不時着できたのだが、本当に危ないところだった。

これは長い下り坂でブレーキを多用したために起こった「フェード現象」のようだ。しばらく駐車していると熱も冷め、匂いもしなくなったので、その時はヒヤヒヤながらもそのまま走行を続けることにした。旅の途中で諦めるのは嫌だったから、ちょっと無理をしたことになる。

旅から帰り、数日乗ってみるも、匂いや熱が発生する頻度が高まってきた。あまりにひどいと感じたので、当日なんとか見てくれるところがないかと保険会社に電話したりもしたが見つからない。仕方なく自力でネット検索し、当日対応で協力してくれたのが「トヨタサンテラス箕面」。さすがトヨタと唸らせるサービスで的確にチェックをしてくれ、トラブルの原因が発覚した。

どうも「ブレーキの固着」が起こっていたらしいのだ。中古車販売店で古い車を長期間動かすこともなく停車状態で保管されている場合にも注意が必要なのだが、「ブレーキキャリパー」が固着し、簡単に言うと走行中でもブレーキを踏んだ状態が続くということ。「フェード現象」が起こって当然ではないか!

結局、左前輪のブレーキ周りを全交換で、この修理に6万円ほどかかってしまった。

買ったばかりだったし、購入店に連絡。初期整備不良ということで全額見てもらった。これもこちらからしっかりと言わないと、保証外などと言われて済まされるので注意が必要だ。ブレーキの固着なんて整備すれば絶対にわかるはず。命に関わる整備不良だと思う。販売会社のレベルを疑ってしまった。キャンピングカー販売で日本最大級とうたうほどなんですけどね〜?

ちなみに、修理依頼をこの販売店にも当然聞いてみたのだが、「当日は無理、車をお持ちください。お預かりして確認してからどの程度の費用と日程がかかるか連絡します。」ということで、全くと言っていいほど誠意のある返答はなかった。高級なキャンピングカーなら別なのかな?トヨタさんはやってくれましたよ。末長くお車を乗られるためにと、しっかり整備も見直してくれました。購入する際はアフターフォローのチェックはくれぐれもお忘れなく。

トラブル2 / 後部座席床面の謎の高温。

キャンパーgon 後部座席床面

<購入5ヶ月目>

高速道路などで長距離を移動した際、どうもたまに後部座席の床面が高温になることがあった。

6ヶ月点検の時に、そのことをチェックしてもらったのだが、最初は謎のままだった。しかし、先日の点検時にようやくわかったのだが、どうもエンジンからマフラーにつづく配管が、長距離を走ると高温になることがあり、それが車の構造上の問題から後部座席の床面あたりを高温にしてしまっていたようだ。

車をキャンパーにする際、内装の床下に断熱や隙間を確保していないことが、車内の床面を高温にしてしまった原因とわかった。こう言った点は、キャンパー購入の素人の俺にはチェックできるはずもなかった。車中泊では床面から距離があるため問題ないのだが、6人乗りのキャンパーゆえ、後部座席に人が座って走行もする。触れないほど高温になるのはちょっと怖い。でも今更床を上げることは難しいし、こう言ったところはキャンパービルダーさんには製作時ご注意いただきたいところだ。

トラブル3 / メインバッテリーの腐食。

バッテリーが弱っているようなら交換しておきます

そんな販売員の言葉を信用してはいけない(笑)。できるだけ交換しない方が売る側としてはいいに決まっている。車内のサブバッテリーは無事なのだが、エンジンルームのメインバッテリーの接続部分が腐食していたのだ。

6ヶ月点検で発覚し、バッテリー自体はまだ安定しているということで使用を続けているのだが、こんな腐食した状態で放置し納車する会社は本当に信用できない。古いバッテリーなんか新品に交換して引き渡すのが当たり前じゃないのかな?交換に取付費などを含むと4万円近くかかるとのこと。今度の車検時には交換必須らしいのでまた痛い出費となる。

ちゃんと整備しておきました」という言葉に安心せず、納車時には細かに自分の目でチェックすることをおすすめする。

トラブル4 / ルーフベンチレーターからの漏水。

キャンパー「GON」にはルーフベンチレーターが付いていた。そのルーフベンチレーターの取付周囲のシール(コーキング)が劣化し、ひびっわれていたのだ。車のルーフを細かくチェックしなかったのがいけなかったのだが、背の高いキャンパーのルーフをいちいち見るだろうか?こちらとしては信頼していただけに、甘く見てしまったのかもしれない。まあ、シーリングは自分でもできるからまあよいのだが、カバーを開閉する構造的な問題かもしれないが、カバーがしっかりと閉まらない時があり、強烈な雨の場合、そこから雨が車内に入ってくることがある。なんだか取り付け部分も不安定で、今後の経過次第で交換もあり得るかもしれない。

トラブル5 / ラジエーターからの水漏れ。

<18ヶ月点検>時に発覚。

どうもラジエーターから水漏れがあるようで、このままだと車検も通らないとの指摘。おいおい、どんだけ故障してくれるねん(涙)。部分的に治すことは不可能とのことで、全交換、工賃込みで約8万円。車検前に痛い出費が嵩む。これって本当に販売時にわからなかったのか?

これに関しては素人の俺には見つけることのできない部分なので、悔しいとしか言えない。

トラブル6 / 後輪チューブレスタイヤのパンク。

キャンパーgon 後輪キャップ

<18ヶ月点検>時に発覚。

後輪片側のチューブレスタイヤの空気が減っていた。原因はバルブ部分からの空気の漏れだとか。これに関してはバルブ交換約3,000円にて完了。

これもね〜、購入時にあまりにタイヤが古かったので、こちらがお金を出して(約3万円)4輪とも交換してもらってるんですけど…。新車では最初の車検までの4年間でもここまでの出費はなかったわ〜。


以上が購入してから18ヶ月までに起こったトラブルだ。

すでに点検費用を入れると20万円ほどの修理費用が発生している。3月の車検ではメインバッテリーの交換は必須だろうし、他にもオイルパンやATパンににじみが発生しているとのこと。こんな調子だと車検以外にもたえず点検を受けていないと不安で、特に長距離を乗れない感じがする。確かに購入費用は激安(車体だけなら約50万円)だったから助かったのはいいが…。

笑えるのだが、どうも俺たちの購入したキャンパー「GON」の前のオーナーさん、自分で車体を塗装しているようで、その塗装がかなり雑なのだ。あちこちにベースのシルバーが見て取れる。それにだ、洗車して拭き取ると、タオルに車体の色が滲む(笑)。ちょっとづつ洗うたびに剥げていくのかと思うと、経年劣化が楽しみだ(笑)。いや、不安だ。また全塗装なんてことになったらとんでもない!ルーフが結構痛んでいるのも心配の種だ。古くても、錆びていても、カッコいい車はカッコいいけれど…。

キャンパーgon ルーフの傷み

VAN LIFEでカッコよく人気の「フォルクスワーゲン ヴァナゴン」なんか、夢見がちな俺は専門ショップにも行き色々見せてもらったり、話を聞かせてもらったのだが、やはり購入費用も高いし、修理も部品がない場合取り寄せなんてこともザラにあるし高額ということらしいから、それを考えると日本車のメリットは修理にそれほど時間がかからず、費用も安めにすむのはありがたいのだが(笑)。

どちらにしても、とにかく細かなところまで自分の目で確認して購入し、何かあった時の対応、体制を十分に確認したほうがいい。中古車の場合は特に売りっぱなしになりえるので、多少なら高くても信頼できる人、会社から購入することを強くお勧めする。または、どうしても欲しい車でなかなか手に入らないお気に入りなら、購入してしまって、信頼できる人や会社にメンテナンスを任せることも考えればいい。

キャンパーは普通の乗用車ではないので、見てくれるショップもかなり限られてくる。車検でさえ通常のショップではキャンピングカーは取り扱わないところがほとんどだ。メンテナンスは絶対的に重要なので、必ず見てもらえる場所を近くで見つけておくことを強くお勧めする。いちいち1時間も走って点検して部品待ちで何日も帰ってこないなんて、日常的に使っている俺たちには考えられない。新しくキャンパーを購入するなら、その辺りも十分に考慮して楽しい夢のキャンパーのある生活をスタートしてほしい。

楽しさの裏には安心が必要だからね。


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